Project Leader

雁瀬 貴彦Takahiko Ganse

祖母が生花の先生だった。彼女に贈った初めてのプレゼントは小さな観葉植物で、
育て方を尋ねたことをきっかけに植木屋でアルバイトを始め、大学生活のほとんどを植物と共に過ごした。
気づけばいつも植物が記憶のそばにいて、生活を豊かにしてくれていた。

植物がいる空間には、“命の気配”と、安心できる“余白”のようなものが生まれると感じる。
言葉にしづらい感情を和らげたり、人との距離をそっと近づけてくれたり。
ランドスケープの設計で扱う全てのエレメントにはそれらを担う力があり、
私はその力を借り、丁寧に汲み取りながら、身近な庭先から都市空間、あるいは遥か未来に続く風景まで--
人と自然が心地よく寄り添える風景をつくっていきたいと考える。

成熟し、時に思いがけない表情を見せるその不確かさに、設計者としてのロマンと責任があり、
今日もその営みに、そっと手を添えていたいと思う。

経歴

2014
滋賀県立大学 環境科学部環境建築デザイン学科卒業
2016
(株)ランドスケープデザイン入社

受賞

2016
Jurong Lake Gardens International Competition 最優秀賞
2017
第52回セントラル硝子国際建築設計競技 佳作