ランドスケープアーキテクチャーは、対処療法的にクライアントやユーザーに豊かで魅力的な緑空間を提供することに止まらず、その建設行為が環境の総体に与える影響や、また環境が我々に与える影響を相互に補完しつつ、双方にとっての最適な解答を導き出すための有力な手段であり、姿勢であると思います。
そのためプロジェクトにおいては、敷地がすでに内包している空間的価値、文化的価値、環境的価値や、敷地が対峙している周辺の環境や風景の価値、計画される建築の空間価値を最大限に生かすために、恣意的な意匠の介入を極力控え、黒子として、時には主役として、ミニマルな姿勢でプロジェクトの最適解を提供したいと心がけています。